就職活動では、大学の体育会に所属し活躍していた学生を重宝して採用する傾向があります。

それはこの「評価される」という体験を、スポーツを通して経験したことが特に営業会社を中心に高く評価していただけるためです。

野球でもサッカーでもバドミントンでもなんでもOKなのですが、どんなスポーツでも監督という存在がいます。

この監督と選手という関係が、実に就職活動における企業と学生の関係と類似しているのです。

具体的に当てはめて理解していきましょう。

甲子園を目指す高校の野球部に所属していると思ってください。

あなたはその学校のエースピッチャーで4番を打っているとしましょう。

あなたのピッチングは、速球のストレートに強みがあります。

とにかく投げる球が速いわけです。

しかし、コントロールがイマイチでそれが悩みの種でした。

ですが監督は「お前の強みはスピードのあるそのストレートだ!コントロールのことは考えるな。とにかくそのストレートで勝負しろ!」といつも試合で激を飛ばしてくれます。

つまり、監督は彼の“速球”を評価していて、だからこそ試合で彼を使っています。

就職活動にあてはめると“企業”は彼に評価できる箇所があるからこそ、内定を出したわけです。

しかし残念ですが、夏の甲子園の予選で惨敗した責任をとって、監督が交代になってしまいました。

するとチームの方針が一変します。

新しい監督は言うのです。

「コントロールの悪いピッチャーは実績があってもこれからは一切使わない」

今までの監督は、コントロールに関しては目をつぶってくれていました。

短所よりも長所を伸ばすチーム方針だったのですが、新しい監督は長所よりも短所を是正することにこだわりを持つ方針を打ち出しました。

これはスポーツをやっている人なら心当たりがあると思いますが、監督が代わればその方針が変わり、それに適応出来ずに試合に出れなくなってしまう人が出てくるものです。

そして、あなたは選択を迫られるのです。

(1)今までの通りに、速球を武器にしたピッチングを貫き通すのか
(2)チーム方針に従って、一生懸命コントロールの改善に力を注ぐか

エースで4番の彼が何を目指しているかによって選択が変わってきます。

もしも彼が「どうしても甲子園に出たい!」と強く思っているのであれば、(2)以外の選択はあり得ません。

しかし彼が「甲子園には出来るなら出たい。だけど私はプロを目指している。自分の信念は曲げずに、自分を評価してくれる大学(会社)に進学して大学(社会人)野球で活躍する」という強い意志・こだわりがあれば、(1)を選ぶこともできますね。

さて、あなただったら、どちらを選択しますか?

ここは非常に大切な部分です。

企業は大学の体育会に所属し活躍していた学生を重宝する傾向があると言いました。

これはまぎれもない事実です。

その理由がこのエースで4番の例え話しから、わかります。

理由は2つに集約されます。

1つは、大学の体育会に所属し活躍していた学生というのは、常にその組織の中で“レギュラー”を勝ち取ってきた人たちです。

大学の体育会でレギュラーが取れるということは、きっとそのスポーツを高校時代も続けていたし、中学時代も続けていたし、小学生の時からはじめていたかもしれませんよね。

それぐらいの努力の積み上げがまず大前提として感じられます。

継続する強い意志がある人材を、企業側は高く評価します。

そして、小学校、中学校、高校、大学と“レギュラー”を獲得し続けたということを考えると彼らはまぎれもなく“監督に評価され続けてきた(監督の期待に応え続けてきた)”わけです。

仮に小学校3年生から大学3年生まで12年間野球をやっていたとすると、その間に監督は、何人も変わっています。

評価者が変わるわけです。

中には優しい監督もいたでしょう。

中には厳しい鬼のような監督もいたでしょう。

とにかく守備が強いチームこそ最強と思っていた監督もいたでしょう。

攻撃こそ、最大の防御であるとかなんとかいって、とにかく打線を強化する監督もいたでしょう。

しかし彼は常に“レギュラー”を獲得してきたわけです。

いくらチームの方針が変わろうが、常に監督の期待に応え続けてきたのです。

この12年の経験が、そっくりそのまま就職活動では、下のように評価されるのです。

監督とは企業(上司)とイコールであり、レギュラーを獲得し続けるとは企業および上司および取引先の期待に応え続けることといこーるです。

つまり、大学体育会で活躍していたことが直接的にすごいわけではなく、今まで様々な環境にさらされてきて、自分では納得いくこともいなかったこともあり、紆余曲折あったけれども、厳しいスポーツという世界の中で、常に評価され続けてきた経験を彼らは企業か
ら評価されるのです。

だから企業は、こぞって大学体育会の人材を採用したがります。

企業としては、入社後も組織に順応して、期待に応えてくれるだろうというイメージができるのです。

そのため安心して企業側(人事)は、体育会系学生に内定を出すことができるのです。

企業が大学体育会に所属し活躍していた学生を重宝する理由のもうひとつは、優れた人間関係構築能力にあります。

彼らの人間関係構築能力は目を見張るものがあります。

実は先程お話しした「監督の期待に応える」ということもレギュラーを獲得するうえで非常に重要なのですが、それと同様に「先輩・同期・後輩」から慕われる人柄であることが、レギュラー獲得には影響力を発揮してきます。

何故なら個人の能力だけでなく、チームで協力して、目標を達成していかなければならないからです。

監督にいくら好かれていても、チームメイトから慕われていなければ、試合では思うように活躍することはできませんし、何よりそんな状態でスポーツを続けることは精神的に負荷のかかることです。

優秀な選手ほど、先輩をごぼう抜きしていきます。

つまり優秀な人ほど、先輩のポジションを奪ってしまうわけです。

しかし、本当に優秀な人は、ごぼう抜きした先輩からも嫌われないように、必死になって気を使い、自分の立場を守るのです。

そうした経験が、そのまま社会では使えます。仕事は組織で行います。

一人が頑張れば成果があがるような単純な作りにはなっていません。

チームで動くからこそ会社であり、企業なのです。

その人間関係を構築するセンスがレギュラーを維持していく中で、自然と無理のない形で身についていくのです。

だから体育会系学生は、企業から評価されるのです。

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